私が看護師になった理由
こんにちは。管理者の山﨑恵理子です。
今回は私が看護師を目指した理由を話したいと思います。
私は子どもが大好きで小さい時から小学校の教員になりたいと思っていました。高校3年生の大学受験の頃2次試験が小論文だったこともあり本をたくさん読んでいました。
そこで思ったことは今教員になっても子どもに大人として教えてあげられることが何もなく、今後の将来を左右する大事な時期に関わることはまだまだ未熟な私にはできないと思ったことです。そこでもっと人間力をつけたいと思いました。
その時に思いついたのが看護師という仕事でした。人の生死に関わる仕事で、この仕事なら自分が人として成長できるのではないかと思ったのが看護師を目指そうと思ったきっかけでした。
実際看護師になってみると私自身が思った以上に厳しい現場で、毎朝今日こそは仕事をやめると心に誓って出勤するような日々でした。
しかしそんな私の意識が変わる出来事がありました。その日私は夜勤のメンバーで、日勤帯で余命宣告された患者様がいるので気をつけて見てほしいと全体に申し送りされ、先輩看護師がその患者様の受け持ちになりました。
深夜帯ラウンドに行くと言ったきりその先輩看護師が帰ってこなかったため探しに行くとその患者様の部屋から小さな灯が見えました。
中を覗くとその患者様は声もなく泣いていて先輩看護師がその震える背中をただ隣に座ってさすり続けていました。
その光景を見た時に2人の間に言葉はなかったけれど先輩は確実にその方の悲しみに寄り添っていると思いました。
その患者様は最期までその時の出来事を私たちに話します。
「あの時何時間も何時間も背中をさすってくれて私はほんとに救われました。あの看護師さんにお礼を言っといてね」と。
果たして私が同じ状況にいたら同じことができただろうか。きっと「大丈夫ですか?」と聞いて「大丈夫」と言われておしまいだったのではないかと思います。
その出来事がきっかけで看護師の仕事は可能性が無限にあり、素晴らしい仕事だと気付くことができました。
その先輩看護師のようにはまだまだなれませんがあの時看護師を辞めなくてよかった、高校3年生の時看護師を選んでよかったと今は思います。
私は患者様や家族から家族の在り方や大切さ、生きることの素晴らしさ、優しさ、本当に多くのことを学ばせて頂いています。
色々な方の人生に関わらせていただき、その方らしく生きることのお手伝いができるこの仕事をとても誇りに思っています。